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駆け抜けた青い時、セピア色の日記と記憶
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運動のススメ 

hmt運動とエネルギー代謝 2/2





【有酸素性エネルギー供給機構】

1. 呼吸によって取り込まれた空気中の酸素は、肺胞からガス交換により血管へ浸透
2. 赤血球中のヘモグロビンと結合し血管を介して心臓へ輸送
3. 心臓のポンプ作用により全身へ…
4. 筋細胞内で有酸素性エネルギー代謝に利用
5. 代謝産物を含んだ血液は静脈を介し腎臓、肝臓を経由、心臓へ
6. 心臓から肺へ、再び酸素を取り込み心臓から全身へ…

【体循環と酸素借】

上述の一連のフローを体循環といいます。

ここで注目すべきことは、有酸素性エネルギー機構が稼動するまでには一連の体循環がワークするまでに時間が必要であるということです。

体内ではこの間、酸素必要量に対する負債量が発生し無酸素性エネルギー機構に依存することになり、これを酸素借(の時間)といいます。

【定常状態】

体循環がリンクするまでの間、体内では心拍数が上がり、一回拍出量や心拍出量を増加させることで酸素供給量を増やそうとします。

しかし、一般的なレベルの有酸素運動程度の強度であれば、心拍出量は初期段階で急速に増加しますが、次いで穏やかな増加となり、やがてある一定の範囲で落ち着きます。

これを定常状態といい、運動開始後、概ね7〜8分程度で発生するといわれています。

【生理メカニズムと能力差】

心肺機能や動作能力に個人差があるのは当然のことですが、酸素借の時間や定常状態といった一連の生理メカニズムに例外はありません。

仮に、急激かつハイピッチでランニングを始めることができる方がいるとしても、それは動作の習熟により効率的なフォームをもっており、最小限の労力にとどめることが出来るというというだけのことです。

当然、この場合でも酸素負債は起こっています。

とりわけ運動に不慣れな方々は、急激かつ過度に負荷を上げることは運動生理の観点からもお勧めできません。

有酸素運動を行う時には、運動開始から最低でも7〜8分の循環系ウォーミングアップを心がけていただきたいと思います。このことは非常に重要であることをご理解ください。

※稀に定常状態時に心拍数が安定しない場合、もしくは違和感を訴える場合にはコンディション不良を疑い運動を中止する必要があります。

【あとがき】

ある陸上部の練習メニューに、「個人のウォームアップ後、まず800m軽く走りなさい。その後部員全員でストレッチ、次いで個別メニューへ…、」というものがありました。

そのトラックが1周400mであれば、ちょうど2周で800mです。軽く走るといっても個人差はあるかと思いますが、時速7km/h程度で走ってみると7分弱になることが分かります。

さらに速いペースであれば、それに比例して距離も伸びます。

この練習メニューについて、日常的に走っている方の中には「レベルの低い陸上部だな」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、私はこう捉えます。

ただの慣習や経験則のように見られることでも、実はデータに基づく根拠があるものなのです。

この陸上部の7〜8分の循環系ウォーミングアップには、800メートルの低負荷のランニングが適切だったわけです。

運動プログラムはこのような根拠によって作成されるものなのです。

「それならば自分にとって適切なペースとはどれくらいだろう?」と考えていただければ幸いです。

まずは皆さんがゴール(目的や目標)を設定し、安全・確実にそれをクリアできるようにサポートする…それがパーソナルトレーナーのミッションであると受け止めています。

【以上全四話、enkyoがパーソナルトレーナーから頂いたメール(ほぼ原文のまま)を掲載しました。】

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